ここではこれまでの感想、考察、解釈のところに加えると冗長かなと思った、いや既に十分に冗長なのだが、疑問点や気になることにざっくり触れていこうと思う。
触れるだけで、私なりの考察、解釈をいれないものある。
もちろんネタバレ注意。
武也と依緒に昔なにがあったのか。
二人は中学の頃からの腐れ縁。
小春√の武也のセリフ「本命相手に立たなくて悪かったな」
ic冒頭の武也の女好きは一年前からはじまったという説明、そしてそれを依緒に見せつけるためという痛々しい理由であること。
武也は、本当は真面目な人間であったこと。
かずさ√の依緒の「最低の純愛だね。吐き気がする」
依緒が武也を傷つけたこと。
そのあたりから考えると、立場的には依緒=春希、武也=雪菜になるのかなって。
依緒は自己嫌悪、同族嫌悪もあってこういうきつい言い方をしたのだろうと思う。
逆に、武也=春希、依緒=かずさの立場であった場合、依緒が武也を傷つけたことや春希と雪菜がうまくいく=武也と依緒がうまくいくには繋がらないだろうし。
武也はプラトニック云々にトラウマがあるのではないだろうか。だから立たない。
ある意味それの克服というか、逃避のための女漁り。
情報が少なく、具体性も欠けるから想像の域をでないのだが。
ただとにかく、「女好き」の仮面を被った飯塚武也が春希とあれほどの親友関係になれたのは、何か通ずるものがあったんだろう。
最後の別れのところからもそう思う。
かずさ√のエピローグにおける、あのアコスティックギターと雪菜に捧げたギターの意味について考えてみる。
これは特に妄想も入り混じるから話半分で。
私はビデオレターで雪菜の弾いていたギターは春希のものだと信じている。
かずさがピアノを捨てるのを止めたのだから、春希のギターを保護して当然だと思う。
そういうところを絶対に外さないのが雪菜だし。
さすがに3月末には事故の影響も…
好きな女の子を口説くためのギター。
coda雪菜√で雪菜に頼まれて以外では頑なに雪菜以外に聴かせない春希のギター。
浮気√でかずさがねだっても体が全く動かなかったギター。
icの武也曰く「弾いてる曲で何考えてるかがまるわかり」な春希のギター。
機内での涙を流すシーンより
ちっぽけな、ギター一本…
だってもう、二度と弾かないから。
ギター君じゃ、ないから。
それだけは、かずさに求められても、
もう二度と手に取らないって決めたから。
雪菜に…捧げたものだから。
ギター君であることをやめた。捨てた。
最後の空港での見送りの場面で曜子さんがギター君と呼ぶのをやめたのも意味深であるかもしれない。
ただ、一人の男性としてかずさを頼むということだけなのかもしれないけども。
それでもまあ、少なくとも付属三年から今までの過去を捨てたわけだ。
これはゲーマガの丸戸氏のインタビューの「過去を捨てた√と過去に決着をつけた√」あたりからもわかる。
しかし捨てきれなかったから、結果的に捨て忘れて、置いてきたということになったのではないかなって。
二年後も変わらず引きずっているし。
口に出すことができず、だからこそひとときも忘れられていないほど引きずっているわけで。
反対に、浮気√及び「不倶戴天の君へ」に至っては二人でかずさのコンサートをテレビでみたり、実際に見に行く約束をしていたり。
雪菜√は最後の日常のところでもわかるように言わずもがな。
これも対比なのかな。
「学園のアイドル」小木曽雪菜は独りで歌い続けた。
「孤高の天才ピアニスト」冬馬かずさは母と繋がるためのピアノを一度はやめるつもりだった。それでも、弾き続けた。
そして、「永遠の委員長」北原春希が今までの彼らしくないギターをはじめたことの意味を考えるならば、春希にとっての「ギター(及び作詞)」は雪菜にとっての「歌」、かずさにとっての「ピアノ」と同じようなものではないのか、と。
さて春希がギターをはじめた理由であるが、cc雪菜√より
武也「自分がこの学校にいたっていう証を残したいとか、
今聞いたら爆笑モンの…
いや、当時も爆笑したけどさ」
春希「…うっせ~な」
そういえば、そんなこと言ってたかも…
ギターを始めたのも、
作詞なんてものに興味を持ったのも、
メンバーになれないのに同好会にしがみついてたのも。
夏休み、鬼教官に特訓を受けたのも、
歌姫を無理やり引きずり込んだのも、
たった一月で、ステージに上がってしまったのも。
最初は、そんな青臭い、
そしてちょっとだけ硬派を気取った理由だったっけ。
(中略)
武也の言う通り、
まるっきり音の外れたギターを、
ゆっくりとかき鳴らす。
昔みたいに、ひねくれた理由じゃない。
男の子がギターを始める、
純粋な衝動に駆られて。
だって、ギターってのは…
好きな女の子を口説くための道具だろ?
「最初は」そんな理由だったのかもしれない。
それ以降は明らかにかずさへの「純粋な衝動」の方であるけども。
「最初は」の理由が本当ならば、自分の存在をアピールしたいってことで。
すると、春希の問題にも関わってくるのではないかなって思ったりもする。
構ってもらいたくて目立とうとする子供っているし。
ギターは好きな女の子への心を伝える手段の他に、「永遠の委員長」の仮面の奥の春希の心を伝えるもの、もしくはそれ自体でもあったのかなって。
そしてccで雪菜への「純粋な衝動」で弾き、それ以降は雪菜以外には聴かせない。
ギターはすべて雪菜に捧げた。
かずさ√の春希は悪魔と契約をした。
今までの春希とは別の春希に、少なくとも五年間の「もう、誰にも越えられない、俺たちの歴史」を積み重ねた春希とは別の春希になろうとした。
実際には引きずっていることからも完全には、なりきれてはいないのだろうけど。
少なくとも五年間の、ギター君であった今までの春希の心がこもったギター。切り捨てた過去の、仮面の奥の「泣きやまない子供」の分もあるかもしれない。
そんなギターを雪菜が抱きかかえて弾いているっていうのは、彼の「帰るべき場所」の腕の中にあるって想像すると、なんだかロマンチックだなぁって。
雪菜√のプロポーズの時の言葉から
「もう一度…俺のものに、もどってください。
俺の、帰るべき場所に」
“もう一度”というわけで、既に春希にとってそういう場所だったというわけで。
これだと、「2つめ」の理由の方がいいのかなって思う。
今の春希の心はずっとかずさのそばにあって、過去の春希の心は雪菜の元にあって。
まぁ、深読みしすぎ、強引過ぎる嫌いがあるので結局のところただの妄想半分なわけで。
そういえば、ビデオレターのダウンロードが終わった後の、
なのに、ファイルを解凍の操作をしようとする手が、
じぶんでもよくわからない予感に震える。
とあるけど、どんな予感なんだろう?とか気になったりもする。
上の妄想半分の流れでいけば、過去を捨てきれなかったように、春希に一部残ったままの過去の心が反応したとか。
codaのかずさはやけに幼く感じた。
かずさは五年前のままとか、あの学園祭のステージに立ったままとかそういう風に表現されていた。
一応ccのバレンタインコンサートで五年前を乗り越えた、ステージから降りてきた春希と雪菜との対比のためもあって幼くしたのだろうと思う。
明らかに曜子さんのことが発覚する前から幼かった。というか、五年前よりも幼かった。
これも「ママゴトみたいな恋」に繋がるのかなと。
だから雪菜√では再び雪菜と春希がステージに上がって、三人一緒に降りてきて、決着がついたわけであって。
逆にかずさ√では春希がステージに引きずり上げられ、そこが時が止まったままの二人だけの世界なのだろう。
浮気√は春希がステージに引きずり上げられた後、かずさが強がって、降りていって、取り残された春希が雪菜の支えや、周りの理解、時間経過でもってやっとこさ、降りられた話かなと。
千晶√における雪菜のセリフ
「わたしは、なれなかった。
春希くんに『あいつ』って呼ばれる女の子に、
とうとう、なれなかった」
について考える。
結論から言えば、雪菜は唯一『あいつ』と呼ばれる女の子になりえない、逆に春希にとって特別な存在だろうと思う。
簡単に言ってしまえばヒエラルキーの問題だと思う。
春希にとって、雪菜だけは自分より下の人間でありえないから。
春希の行動原理は「手を差し伸べるべき誰か」にならなくてはいけない、だ。
だから駄目人間に程、春希よりも下の階層の人物に程、お節介を焼く。
春希にとって雪菜は基本的に強く、正しい。
そして、何度も裏切り、傷つけたことからも明らかに自分の方を下に見ているだろう。
さらに、雪菜には春希にとっての完全な理想を体現したかのような小木曽家という家族、雪菜にとっての「手を差し伸べるべき誰か」がいる。
春希が「手を差し伸べるべき誰か」になろうとする優先順位が一番低いのかもしれない。
そして春希の行動原理である「手を差し伸べるべき誰か」になるのとは逆に、自分にとっての「手を差し伸べるべき誰か」になってくれることを望んで最終的に結ばれた唯一の女性だ。
春希は基本的に選ぶ側であったのが、雪菜に対してだけは選ばれる側なのだ。
これらから春希は唯一『あいつ』とは呼べないのだろうと私は思う。
千晶は芝居以外駄目人間。
かずさもピアノ以外駄目人間。
麻理さんも仕事以外駄目人間。佐和子さんにも頼まれ、背中を押された。
小春は一番しっかりしているけど、年下であるし、あのときは悲惨な状況で助けが必要だった。
春希は種なしか否か。
身も蓋もない話で恐縮だが、結構気になる。
icとccでは基本的に、春希は何も気にしていない。
麻理さんは自分でピルを飲んだ。
小春はさすがに春希が配慮してコンドームを買っていたけれど。
千晶と雪菜にはおかまいなし。icかずさにもそう。
codaに関しては、雪菜とのシーンを見るに一応外に出すという配慮は感じられる。
ただ、現実的にはそんなの対策としては不十分に決まっているが。
浮気√を見るに決断して避妊しなかったわけだが、正直前向きな理由とは思えない。
結果は「不倶戴天の君へ」で明らかになるが、できてはいなかった。
かずさ√は二年後も生まれてはいない。
また気になる点がある。
雪菜との最後の別れでの回想から
かずさ「お前はあたしのために無理して、体を壊して、
長生きなんかできないかもしれない」
春希「お前なぁ…
今からそんな縁起でもないこと考えたって」
かずさ「けどさ…たった一つだけ、絶対に保証する未来がある。
…お前が死んだら、あたしはすぐに後を追う」
春希「………ば~か。
人生の半分も生きていない奴がナマ言うな」
かずさ「それこそ、何とでも言え、だ。
あたしは絶対にやり遂げて見せるからな。
…止められるものなら止めてみろ」
春希「言っておくがな、俺は後を追ったりしないぞ?
もしもおまえが先に逝ってしまったとしても、
歯を食いしばってその先も生きてみせる」
かずさ「うん、春希はそうしてくれ。
…あたしから解放されて、力を抜いて、
ずっと、いつまでも生きてくれ」
春希「そんなの、言われなくたって…」
かずさ「そしてもし、そんな時が来ることがあったら…
雪菜と、仲直りしてくれ」
春希「………」
かずさ「あたしが死んでからなら、許すから…
雪菜のところ、帰ってもいいから」
春希「とことん馬鹿だな、お前は…
そんなの、雪菜が受け入れてくれる訳ないだろ」
ものすごいあれな言い様だし、でも雪菜なら普通に受け入れそうなことは置いておいて。
「後を追う」「雪菜のところ、帰ってもいい」「そんなの、受け入れてくれる訳ないだろ」
その時に護るべき子供がいるというビジョンを持っていない。
少なくともかずさは「一泊二日の凱旋」で曜子さんにからかわれていたはずだから、思いもよらないなんてことはないのではないか。
「ままごとみたいな二人」「二人だけの閉ざされた世界」
ままごとをする歳の子供には普通、子供は生まれないし、浮気√についても言えることだが二人だけの世界に三人目は現れない。
そんなある種残酷な可能性も否定できない。
本人達が考えていなさそうだから残酷でもなんでもないのかもしれないが。
雪菜√は「本当の初めて、始まりの始まり」から抜粋
今日だけで、十回以上
雪菜のなかに射精した。
そのたびに雪菜は、
俺が『お腹で膨らんでいる』って、
笑いながら言ってた。
それは多分、雪菜にとっては何気ない、
からかい的な言葉だったんだろうけど。
それでも俺は、ちょっとした暗喩として、
その言葉を深く受け止めておきたかった。
だって俺たちは…
もう、何度でも。
いつでも、いつまでも…
新しい命を求めてもいい…
いや、求めてる二人になったんだから。
春希絶倫だなってのは置いておいて、なんともこんなに子供を作ることに前向きな春希は初めてみる。
「その言葉を深く受け止めておきたかった」「新しい命を求めていい…いや、求めてる二人」
普通に生まれそうである。
本当にこういうところまで徹底的に対比されているのだなって思う。
生まれた時の小木曽父の反応が見てみたいなあ。
絶対に爺馬鹿になるんだろうし。
女の子だったらやっぱり「春菜」かな。「千春」とかもいいかもしれない。
「北原雪菜」って「北」の平「原」の「雪」の中に咲く「菜」の花って感じか。
すると、「春」の到来を告げる「菜」の花ってなるのがいいと思う。
雪菜と別れる、別れようとしたときだけ起こる春希の感覚に意味はあるのか。
そもそもccのノーマルがつくエンド以外では「雪菜と別れる」か「かずさと別れる」の二択しかない。
「かずさと別れる」の場合、完全に目の前からいなくなるのはcodaノーマル√と浮気√のわけだ。
「雪菜と別れる」の場合は、ccの三人の√とかずさ√。
そして雪菜との別れを選択した√では春希が体調に変調を起こしたり、体の一部を失う感覚にとらわれる。
かずさとの時は、ついでにcoda雪菜√でもそうだが、後ろ髪は引かれるが、そういう描写がない。
一番わかりやすいのはかずさ√、浮気√ともに起こる、壊れていく春希。
引用すれば
体と心が暴れ出す。
肉体と精神の均衡が保てなくなる。
何もかも…機能しなくなる。
強烈なストレスからなのか、本能が拒絶しているのか、あるいはその両方なのか。
実は似たような感覚に一瞬だけとらわれたように思えるのが小春√にもある。
小春を選ぶことを決め、グッディーズをやめる日に雪菜へのメールを打っているときだ。
他には麻理√より
そして、雪菜を…
俺の一部を、切り落としてしまったことも。
まだ、痛い。
どこが切られてるかわからないのに、
落とされた先の神経が、ずきずき痛む。
かずさ√より
一番大切なものを手に入れるために、
一番大切なものを切り落とした日にも。
結局、剥がしきれずに、
今でも俺の一部として残っている、彼女。
雪菜は春希の一部だったかのように描写されている。
またPS3版から追加された挿入歌『answer』の歌詞だと
「ずっと胸に感じる深くえぐられた痛み」
「きっとここに君への想いがあった場所で」
「二度ともう埋められない」とある。
すると春希の心の一部ってことになるのだろうか。
わざわざこれらの描写をすることに何か意味が隠されているのだろうか?
あと『answer』の歌詞で気になったのは
「今も別れた理由の答を探している」
answerなのに答がわからないとはこれ如何に。answerになってないじゃないか。
「君から逃げ出してた」
って逃げたのかよ、と。春希は答もなく逃げ出しただけなのか?
「ずっと胸に感じる深く冷たい痛みは」
「きっといつかあなたがあたためてくれるねと」
「わたしは信じている」
『愛する心』でも「辿り着く未来は同じ未来だと信じてる」とある。
最終的にはそうなるのだろうか?
少なくとも雪菜はそう信じているようだ。
この作品のためにつくられた楽曲って一番と二番と最後の歌詞の視点や歌う対象が違うものが結構ある。
『answer』は一番春希視点、二番雪菜。三番は春希そして最後は雪菜。
『Twinkle Snow』は多分雪菜視点かな。
サントラの歌詞カードは横に空港で雪菜が後ろから抱きつくCGがあったし。
Bメロは明らかに雪菜。Aメロはどちらでもいけそうだが、サビの「今日よりもっと輝いたわたしをあなたに見せたい」は素直に好意をぶつけることができて、積極的な雪菜らしくて、かずさらしくないと思う。
「いろんな気持ち見つけては大人へと変えていくよ」基本かずさは子供のままなのでやっぱり雪菜っぽいと思う。
まぁ一番はかずさ視点の可能性も残るが。
ただ、基本的には上原さん=かずさ、津田さん=雪菜のイメージだし。
『幸せな記憶』は、一番は春希からかずさの詞だろう。
二番がちょっと迷う。かずさから春希か春希から雪菜か。
「この記憶追いかけられて逃げ回るばかり」「まっすぐな瞳にまだ見つめられたまま」あたりは春希と雪菜の間っぽい。「君」ってのは『answer』でもそうだけど大抵雪菜を指していたし、多分春希から雪菜だと思う。
『心はいつもあなたのそばに』浮気√、PC版の頃はかずさノーマル√と便宜的に呼ばれていたらしい、のED曲でかずさの歌っぽいわけだが、気になる点がいくつか。
Cメロの「平気なフリをして隠している私の弱さ」
「打ち明けてあなたを無くすのなら平気なままそばにいるわ」
春希に弱さを隠しつづけているのは雪菜であり、そばにいられるのも雪菜。
かずさはそばにいられないから去ったわけだから。
この部分はどう考えても雪菜視点と言っていい。
そして一番と二番のサビの「きっと」と「ずっと」の違いが気にかかる。
かずさと春希の間にしては「きっと」は弱気すぎる。「ずっと」の方が圧倒的に、らしい。
信じきれない弱さとか期待を込めての「きっと」はむしろ雪菜っぽいかなって。
津田さんの曲だし。ただ、これらは私の考えすぎかもしれない。
『届かない恋』、『優しい嘘』、『愛する心』、『closing』、『時の魔法』、『恋のような』あたりは別に触れなくてもいいと思う。
「雪が解け、そして雪が降るまで」のかずさの北原レポート
・北原春希は、初対面の人間全てに最悪な第一印象を与える。
・それは、奴の醜悪な人格を誰もが本能的に忌避するからである。
※奴に最初から好印象を持つ人物はよっぽどの物好きか馬鹿。
※まず間違いなくそんな変人は現れたことがないし、これからも現れない。
かずさですら第一印象は最悪で、大嫌いだったわけだけれど。
まさかのただ一人よっぽどの馬鹿が現れてしまったわけで。
そこからかずさにとっては歯車が狂っていったんだろうなあ、と。
さすが、あの曜子さんをしても初対面で完敗せしめ、
「なるほどね…
こりゃ、ウチのが切羽詰るのもわかるわ。
あんなコにどうやって勝てって言うのよ」
と言わしめるだけのことがある雪菜さんだ。
他にノベルで「彼の神様、あいつの救世主」ってのがあったけど、これって端的に二人のヒロインとその結末を暗示してないかって思う。
普通の人間である春希は本来なら神様と添い遂げることができない。
神様の影響力が強すぎて周りの世界を壊してしまう。
だからある種人間をやめることによって神様と二人だけの世界に行く。
逆に、救世主は場合によっては春希の抱えていた「生きるか死ぬかの問題」が解決したり、神様と普通の人間を結ぶ架け橋になったりする。
そして最終的には「帰るべき場所」になって、優しい世界の中で穏やかに生きていけるようにしてくれる存在なのかなと。
そんな感じなのかなって、ちょっと思ったりもした。
とりあえずはこれぐらい。
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